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酔ってやった無理やりやられた・和姦と強かんの境目

部屋に連れ込んでヤってしまう。ブサメンには憧れのシチュエ—ションもイケメンにとっては珍しくもない日常の出来事かもしれない。今日もそこかしこで見知らぬ男女がゲー厶を繰り広げているのだろう。だが、両者の間で齟齬が生じると話はややこしくなる。女性側が「無理矢理やられた」と騒ぎ出せば強姦罪が適用されかねないからだ。
ひとたび事件ともなれば男の人生はアウト。加えて高額の示談金も覚悟せねばならない。最近のケースをもとに、地獄への境界線がどこにあるのか探ってみよう。
和歌山市のビーチは市中心部から近く交通の便がよいうえ、海水浴シーズンともなれば家族づれなどで大変な賑わいとなる。その白いビーチ上で、和歌山市消防局中消防署で働く8人の男がバ—ベキューやビーチバレ—に興じていた。普段は市民の生命と財産を守るお堅い男たちも、この日は開放的な気分に浸っていたらしい。適度なアルコールも相まって、彼らの視線は近くにいたギャルたちに留まった。
「なあなあ、あそこのコたち、こっち見てへんか?」
「どぅやろ。せやけど若過ぎひんか?まだ中坊やろ。水着も着てへんしな」
「かわいいやんか。ちょっといったるか」
職務を離れれば20代の若者。おまけに鍛え上げられた逆三角形の肉体は否が応でも人目をひく。
ギャルたちが彼らを気にしていたのは本当だったよぅで、証拠に声をかけられると5人の女のコたちは顔を見合わせながらオッケ—した。
それが午後4時半ごろのことだ。彼女たちは学校は別々ながら全員が中2で、ネットで知り合った友人同士だった。男8人と女子中5人はビ—チバレーを楽しんだ後、バーベキューへ突入。徐々に親密度が増し始める。
「実はあたし、昨日から何も食べてないんよお」
「え?んじゃガッツリ食わなあかんな。じゃんじゃん肉焼いたるわ。飲み物はそこのク—ラ—ボックスから取ってや」
「え—、これジュ—スやん。あたしはこっちがいい」
「おい、それ缶酎ハイやで? マズイやろ。ジュースにせえって」
「いいのいいの、コドモやと思ってバカにしとるやろお」
「ったくしや—ないなあ。ホドホドにしとくんやで」
「わかってるって。それより、おニイさんたち消防士なんやんな?なんかチョ—かっこいいし」
宴はすっかり盛り上がり、やがてお開きとなった。
男5人、女3人は別々に帰宅し、残った男3人と女2人は運転代行業者を呼んで乗用車に乗り込んだ。
途中で男1人が下車し、車内は2対2のWカップルになった。
男が消防副士長の酒巻( 仮名27才) と平消防士の小會(同23才) 。女子はアユミ(同13 才) とカオリ( 同14才) だ。
「なあなあ、君ら大丈夫かいな」
「……ダメ、チョ—気持ち悪い」
「ほならちよっと休んでいきや。このまま帰ったら親に叱られるで」
酒卷は小倉に目配せし、小會の自宅アパ—卜に行くよう運転代行者に指示した。缶酎ハイを何本も空けてヘロヘロの女子に肩を貸し、部屋になだれ込んだ4人。夜はすっかり更けていた。
この時点で酒巻らに下心があったのかどうかは知る由もない。マジメに介抱するつもりだったのかもしれない。
が、あられもない格好で横になるピチギャルを目の前にして、わき上がる欲望を抑えきれなくなってしまったようだ。酒の勢いも手伝い、2 人はそれぞれアユミと力オリにのしかかり服を脱がせ始めたのである。
「なあ、ええやろ? エッチしようや」「んん」「もう我慢できんわ」
「ん、ちよ、ちよっと! 何しとんの」
人間は裸にされると本能的に危機を感じるらしい。彼女らはもうろうとする頭で状況を飲み込み、とっさに服をかき集めた。押し問答の挙げ句、服を着てアパ—卜を飛び出した2 人。アユミは家に帰るなり母親に報告し、驚いた母親が110番したことで酒巻らに逃げ場はなくなった。
所轄の和歌山西署は事実関係を捜査し、4 日後の10日に酒巻と小倉を準強姦未遂容疑で逮捕する。
この罪状は、酒や薬などで正常な判断ができなくなった相手に対し複数人で乱暴しようとした際に適用されるものだ。
2人は調べに対し、「会話から2人が中学生だとは知っていました。彼女らが酒を飲み、抵抗できなくなったのに乗じてセックスしようとしたことに間違いありません」
などと供述したという。ちなみに、未成年に酒を飲ませる行為は県青少年健全育成条例違反の疑いもあったが、消防隊員全員が「酒を勧めたわけではない」と話し、彼女らの証言とも一致したため立件は見送られた。
とはいえナンパ成功から一転、地獄に突き落とされたのは紛れもない事実。経験豊富な女子高生や女子大生だったら和姦となっていた可能性もあるだけに、酒巻らにしてみれば相手が悪かったと言うしかないだろう。
男3人は順番に肉体をもてあそんだ
同じ消防士による悪さでも、こちらの方がより悪質だ。
田園風景が美しく、映画「スウィングガールズ」の舞台にもなった山形県長井市。のどかな田舎町での蛮行は、奇しくも和歌山の事件と同じ8 月6日に起きた。長井消防署の消防士長、安田(仮名30才) と杉浦(同30才) 、長井消防署白鷹分署の消防士、和田(同27才) の面々は前日の5 日、市内の飲み屋で飲酒し、杉浦のアパ—卜で二次会を始めた。
3 人は県の救急救命大会に挑戦するメンバ—だった。部屋で飲むうち、安田が「知り合いにイイ女がいるから呼びだそぅ」と言い出した。酔っぱらいが女と聞いて拒否するはずもない。
「あ、安田だけんど一いま友達の家で飲んでんだけどさ、ちよっと話があるんで来てくんねえ。こんな時間に悪いんだけど夏休みだからいいだろ?」
たまたま都合が付いたため、清美はアパ—卜まで出向いてきた。
「話て何さ」
「まあ、とりあえず中に入つて」
「克之さん、よっぱらってる?」
「んなこたねえさ。暑いし蚊に刺されるといけねえから、ほら早く」
すでに日付は6 日となつていた。強引に清美を部屋に引つ張り込むと、男3 人はすかさず襲いかかり、午前2時ごろから3時半ごろまでの間、順番に肉体をもてあそんだ。男らはしばらく4Pの感慨にひたっていたのだろう。しかし、11日になって清美が長井署に被害届を出すや事態は急変した。
警察は清美の素性や安田との詳しい関係などを明らかにしておらず、部屋の中で具体的に何が起きたのかも定かではない。しかし女性側が「強かんされた」と被害を訴えれば狂言でない限り男はほとんど為す術がないのである。
県警は清美から事情を聴いて裏付け捜査を進め、9月になって安田ら3人に任意同行を求め、そのまま逮捕した。
容疑は集団強姦。刑法改正で新設されたもので「2人以上の者が現場において共同して性的暴行した」というのが構成要件に「スーフリ事件」が契機になったと言えばわかりやすいだろう。調べに対し、安田と杉浦は「無理矢理ではなかった」と主張する一方、和田は概ね容疑を認めている。